2010年10月4日月曜日
ハノイ最近の流行 Trà chanh
2010年秋のハノイでは、Trà chanh が大流行していた。
Trà chanh というのは、ライムと砂糖を入れた冷たい緑茶のことで、要は(緑茶だけど)レモンティーだ。上の写真では、光の加減でオレンジ色に写っているけれど、実は薄緑色の緑茶です。
確かに緑茶にライムを入れたものは以前からどこでもあったわけではないが、特に特別なものでもない。なんで今そんなものが流行っているのかよくわからない。
でも、夜、あちこちの街角で、お昼の店が店を閉めた後の歩道にレモンティーの露店が出て、お約束のお風呂椅子、またはそれすらない段差に座り込んだ若い人で大にぎわいしているのだった。
*最近のハノイでは、通りの店の営業時間が終わったあと、店の中やその前の歩道のスペースをオーナーが別の商売をする人に貸すことがよくある。
*しかし歩道で商売をするのは違法で、警察に取り締まられて罰金を払わされるので、できるだけ歩道には椅子などを置かないように、置いてもすぐ撤去できるように営業する。
写真はその中でも特に人気があるらしい、大教会前の雑貨屋を借りて営業している店。オレンジ色の街路灯の下、ゴシック様式の大教会も眺められて、雰囲気のあるいい場所だ(歩道の上であることを除けば)。
インスタントのお茶を出している店も多いらしいのだが、この店はちゃんとお茶葉とライムでいれていて、味は緑茶だからさっぱりしてて、確かにおいしい。蒸し暑い夏の夜をしのぐのにはぴったりだ。1杯4000ドンぐらいと値段も庶民的。高い賃貸料を払っているカフェの高いコーヒーを無理して飲むより、こういう風通しのいいところで夜の通りを眺めながらだらだらだべりたい、というのがハノイ市民の本音なんだろう。
町の人のそんなささやかな希望を叶えられる、贅沢じゃなくて地に足の着いた商売を、取り締まられたりせずに落ち着いてできるようになれば、もっといい街になると思うんだけどなあ。と思う。