こんばんはー。10月も半ばなのになんだかあったかいね。
ハノイの巻を中断して仕事のお話。
2010年後期がはじまった。今期は二つ授業がある。
一つは学内で前期から継続のベトナム語。前期より人数は少なくなったが、前期から継続する学生がいるので(よかった)、前期より少し先に進めそうな見通しだ。発音は前期はレベル1(単音)だったが、後期はレベル2(連続する音節の声調)に進む。声調の連続のパターンは、ベトナム人に通じやすい発音をするためにとても大切で、しかも教えるとけっこうできるようになるので、教えてて楽しいところだ。そして今期はとってもありがたいことに、ベトナム人アシスタントちゃんが来てくれることになった。さらに時には留学生も招いて、実際にベトナム語でお話する体験をしてもらえるだろうと思う。とても楽しみ。
そしてもうひとつ、お近くの大学で異文化コミュニケーションの科目を担当する。養成で教えたことはあるけど大学生に教えるのは初めてだ。こちらは専門じゃないしそれに教養科目だし、ということで、事例を挙げてディスカッションしたり、異文化トレーニング用のゲームをしたりする体験型の内容にした。行ってみると、実は夜間部の学生が多いようで、わりと年齢が高いみたいだった。そして4年生が多い。ということはもうすぐ社会に出る(もう出てるのかもしれない)人たちだ。今の時点でこの科目にどのくらい興味をもってるかはわからないが、そういう若い人たちが偏見とか摩擦とか適応の態度とかというような話を聞いておくと、その後そういう場面に出会ったときに、きっと感性が働くんじゃないかと思う。そう思うとなかなか重大な任務だ。
この講義では、ブログに挙げた課題に対してコメントした人に点をあげることにした。せっかくこういう科目だから、自分も主張をして、そして対立が起こって、それについてどう感じるかという経験をしてみてもらいたいと思ったからだ。ところで今の時点でまだコメントが2件しかない。1コメントで2点もあげるのに(^^;日本人のクラスでは発言することに抵抗がある人も多い事情はよく承知している。学生たちも大変なんだろうなあ…。これからもっと活発になっていくことを祈る。今後の展開に興味のある方はぜひご観覧下さい。↓
http://ibunka-communication.blogspot.com/
ちなみにこの講義の構成を考えているとき、NHKで放送されていた「ハーバード白熱教室」にとっても刺激を受けた。思わず論じたくなるような日常的な問題を取り上げて、学生を自由に議論に参加させ、そして普遍的なテーマに導いていく流れがまぶしいほどかっこいい。もちろんもちろん、学生たちを自由に議論させて、彼らのどんな発言も受け止めることができるのは、この講義のテーマである哲学の広がりも深みも十分すぎるほど把握しているからこそで、付け焼刃でまねできるようなものではないです…。でも、大学の先生たちは少なからず刺激を受けただろうなあと思う。
調整業務が多い毎日の仕事の中で、学生たちに毎週会うのはとってもうれしいのだ!