さてライブ記録。
ライブ行きたいな~と思って検索したら、たまたま翌日に髭のライブがあった。
こういう偶然は好きなので、もちろん行くことにしたわけです。
このバンド、アルバムを2枚ぐらい聞いたことがあって、いいな~と思ってました。
どういう音楽かというと、Wikipediaに「60年代のロックの王道サウンドに90年代のグランジ要素が絡み合った」と形容されていたんだけど、的を射た描写だと思う。ビートルズ+ニルヴァーナともいわれてるらしく、確かにビートルズ色も濃い。グランジというだけでもなく、パンク、サイケデリック、オルタナティブ、ファンク、テイストもそれぞれ感じる。でもポップでど真ん中な美メロ曲も多い。それでいて60年代ロックのレトロ感が常に漂っている(そこが好き)。よくわかりませんねー。
それ以上何も知らないでライブに行ってみたら、バンドのメンバーが今どき珍しいほど非モテ系、でびっくりした。もっと若い人の音楽なのかと思っていたら、実は意外にいい年齢のおっさんたちだった。空耳アワーの安斎肇みたいな人が何人かいるし、ボーカルは「どれみふぁワンダーランド」の宮川彬良みたいな髪型だし、そんな中で高橋源一郎と野田秀樹を足して2で割ったような草食風ギタリストがいて周囲から浮いている。
でもなんかゆるーい雰囲気で楽しそうな人たちで、ドカドカしてるけどリラックスしたグルーブ感のあるアンサンブルだ。ドラムが二人いるのが不思議だったが、そのうち一人はハンドマイク持って前に出てきて踊ったり歌ったりする。
ボーカルの須藤くんの歌は人を惹きつけるものがあった。フィッシュマンズの故・佐藤伸治と、SUPER BUTTER DOGの永積タカシに少し声の雰囲気が似ている。曲も詞もほとんどこの須藤くんが書いているそうだ。歌詞がとてもナンセンスなんだけど韻を踏んでいて、すごくきれいにメロディーにのっていて、今どきめずらしいセンスだ。時々、超ど真ん中のキラーチューンを書く。
そういう感じで、客層はギターポップ・グランジ好き風な20代が多かった。男女半々ぐらいだけど妙に長身の男の子が多かった。でも30代以上のコアな音楽ファンにも愛される音楽なんじゃないかと思う。洋楽好きな人も日本のポップが好きな人も、生音の音楽が好きな人ならどっちもいけそうだ。
新しいアルバムがでていてこちらもいい。ただこちらはかなりポップに焦点を合わせた感じで、もうちょっとひねくれた音楽ファンの皆様はぜひもうちょっと前のアルバムをこのへんから試聴してみてください。どれも好きだけど、特に「せってん」がすっごく泣かせるの曲でおすすめなんです!
*関係ないけど、上の試聴サイトを探してる時に、大西順子さんの「バロック」が出ていることに気がついた。びっくりだけどうれしいニュース!もう復帰2作目なんですね。もどってきてくれてありがとう!